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弟子が行く!ひとてまクッキング−旅情篇−

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現在、朝の4:20。まだ空は真っ暗です。星がきれい。
今年は東京になかなか冬が来なかったけど、やっぱりもう早朝は寒いよ。

食べ物屋さんが並ぶ、
市場前。
ねむ〜い。さむ〜い。

築地の“場内”では、ターレットという特殊な乗り物が
かなり本気なスピードで走り回っています。

ぼんやりしてられないよ〜

“場外”は大売出しな賑やか市場だけれど、
“場内”は男の真剣仕事の現場って感じ。
場内の奥へずんずん入っていくと、
「冷凍マグロ」と「生マグロ」を競る部屋が、それぞれあります。
(※麦は今回、特別に入れていただきました。見学には市場の許可が必要です。)
床にずらっとマグロが並んで、壮観!

マグロってこんなに大きいんだね!
サイズというよりね、重そうです。
身が張って光ってて、ミチミチなの。

1日に築地で扱うマグロは、約2500〜3000本。
重さにして約200トン。
1匹ずつ、どこからきたかっていう札がついています。
・・・いろんなところから来ているんだねぇ。
それに、種類違いもあるんだろうけど、顔もいろいろだねぇ。

インドネシアトンガ銚子
気仙沼塩釜那智勝浦
ポンペイ島青森大間メキシコ
柏島

みなさん、どの方がお好みですか?
麦は、ポンペイ島の流し目が気になります。

そして、マグロよりたくさんの人が、
床に並んだマグロの間を行ったりきたり。

品定めをしているみたいですけど、
マグロのチェックポイントって何だろね?

さあ、今回の案内人はこの方!

鮪(マグロ)仲卸店
“伊勢平・大野水産”の3代目、
大野正さんです。
おはようございます!

大野さん、みなさん、いま何をしているところなんですか?

これは“下付け”といって、競り前に値決めをしてるんだ。
ここにいる人たちは仲卸人といって、
卸(漁師から品物を集める人)と小売(消費者に品物を売る人)の間にいて、
水揚げされた魚を評価して、価値を決める人たちなんだよ。
仲卸は、店によって専門が決まってて、何代も続いてる店が多いよ。

競りって、一番高い値段をつけた人が、GETする仕組みでしょ?

そうそう。

同じようなマグロでも、日によって値段って変わるものなんですか?

変わるね!
その日、ほかにどんなマグロが出てるか、とか、
どんな順番で競りにかかるか、にもよるんだ。
場のノリにもよるし。あいつが来てるから、今日は値が上がるな、とかね。
そういうのは、ここに入ったときの一瞬で判るね。
なんか空気がピリピリしてる。
いいマグロが出てるときも、判るよ。ざわついてるからね。
で、作戦を立てて、競りに臨むわけさ。

うぉ〜、駆け引きですねぇ!

そうだねぇ。

みなさん、マグロのお腹みたり尻尾みたりしてますけど、
どういうところをチェックしてるんですか?

 

まずね、懐中電灯でお腹の中を見てるでしょう。
あれは鮮度と、脂ノリ。
それから、尻尾の肉を触っているのは、“ミャンバイ”を見てるんだ。

ミャンバイ?

ミアンバイ“身塩梅”。肉質のことね。
マグロは、赤身を味わう魚だよ。赤身が旨いのが、いいマグロ。
旨い赤身は、触ったとき、モチみたいに手に絡みつくよ。
水っぽいのはダメ。色も変わりやすいし、第一、味が水っぽい。

あ〜、スーパーのお刺身で、水が出てるのはダメなんだ。

うん、水がでてるパックは、買わないほうがいいよ。

古いかもっていうだけじゃないんですね。

うん。
あと気をつけるのはね、ヤケ。
ヤケたマグロは、ぱさぱさで旨味も何も無いんだ。
外側からは判らないから厄介なんだけど。

ヤケ?日焼け?ヤケ酒のヤケ?

おっ、それはどっちも正解。
マグロってこんなにデカいけど、繊細な魚でね。
命の危険を感じて、必死に暴れて抵抗すると、
ストレスで急に体温が上がって、自分の熱で自分の身を焼いちゃうんだ。

ええっ!どれくらい体温が上がっちゃうの?

50℃くらいにもなるらしいよ。さばくと湯気が出るよ。

なんと!自らシーチキンに!

だからね、獲り方と、獲った後の処理が大事。
マグロ自身も気付かないうちに、恐怖を感じさせる前に一発で仕留める。
そして、すぐに血抜き。
それができてる冷凍マグロは、ヘタな生マグロなんかより旨いよ。>>

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